プロジェクト概要
このサイトは、2019年(令和元年)10月12日(土)に来襲した強烈な勢力を伴った台風19号(令和元年東日本台風)によって甚大な水害が発生した水戸市飯富地区で被災された方々の体験をまとめたものです。
「ハギビス(Hagibis)」とも名付けられたこの台風は、カテゴリー5のスーパー台風であると事前に報じられ、重大な警戒を呼びかける報道が繰り返しなされ各地で対策がとられたにもかかわらず、全国で105名もの死者と3名の行方不明者(茨城県では死者2名と行方不明者1名)を出す大惨事となってしまいました。台風19号は、私たちの想定を上まわる威力で大きな傷跡を残していきました。その背景には、地球温暖化・気候変動の影響もあると言われます。
私たちのプロジェクトチームでは、被災の体験の語りを記録し、写真・動画で当時の様子をビジュアルに見られるようにすることで、そのときの体験が継承されていくことが大事だと考えています。同時に、そのことが縁となってつながった人たちが、新たな語りを生み出し被災した町の未来をともに考えていくこともできるでしょう。このデジタルアーカイブは、そのような「語りの共同生成」のための仕掛けでもあります。
このプロジェクトには、日本原子力発電株式会社との共同研究ということで資金的な提供のみならず、これを進めていく上でのさまざまなご支援をいただきました。記して謝意を表します。また、語りがたい貴重な語りをお聞かせいただいた住民のみなさま、本当にありがとうございました。インタビュー調査実施で一緒に動いてくれた学生のみんなにもお礼の言葉を贈ります。
なお、ここに収録したアーカイブは、まだこれから発展していくものであり、さらに拡充していく予定であります。これからもご理解・ご協力をお願いいたします。
茨城大学人文社会科学部教授
伊藤哲司
茨城大学人文社会科学部研究アシスタント
馬場紗矢香
問い合わせ先:tetsuji.ito.64@vc.ibaraki.ac.jp